「年収1000万円」と聞くと、世間的には”勝ち組”のイメージかもしれません。でも当事者として正直に言います。手取りは思っているより、ずっと少ないです。
私は東京都在住、IT企業勤務の34歳。年収は1050万円で、小学生と未就学児の2人の子供を妻と共働きで育てています。この記事では、私のリアルな数字をもとに、
- 年収1050万円の手取り額と引かれているものの内訳
- なぜ「税率30%」になるのか(累進課税の仕組み)
- 私が実際に使っている対策7つ
を解説します。「稼いでいるはずなのにお金が残らない」と感じている同世代の会社員の方に、最初に読んでほしい記事です。
年収1050万円の手取りはいくら?
まず結論。私の場合、額面1050万円に対して手取りは約760万円前後です(各種控除を使う前のベース概算)。額面の約3割、年間約290万円が税金と社会保険料で引かれています。
| 項目 | 年間の概算額 |
|---|---|
| 額面年収 | 1,050万円 |
| 社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険) | 約▲130万円 |
| 所得税(復興特別所得税含む) | 約▲90万円 |
| 住民税 | 約▲67万円 |
| 手取り | 約760万円 |
月額に直すと、ボーナス含めて月平均63万円ほど。ここから住宅ローン、子供2人の保育料・教育費、食費を払うと、「富裕層」とはほど遠い生活感になります。
なぜ税率30%なのか|累進課税と「限界税率」の仕組み
私の税率は**所得税20%+住民税10%=合計30%**です。これは「収入全体に30%かかる」という意味ではなく、**所得の一番上の部分にかかる税率(限界税率)**を指します。
所得税は累進課税で、課税所得に応じて5%〜45%の7段階。年収1050万円の会社員の場合、給与所得控除(195万円で頭打ち)や社会保険料控除、基礎控除48万円を引いた課税所得はおおむね600万円台になり、「330万円超〜695万円以下=税率20%」のゾーンに入ります。これに住民税の10%(所得割)が加わって合計30%。
この「限界税率30%」という数字は、本ブログのすべての節税計算で使う最重要パラメータです。なぜなら——
控除を1万円増やすと、税金が約3,000円減る
という関係が成り立つからです。ふるさと納税の限度額も、医療費控除の還付額も、青色申告特別控除の節税額も、すべてこの掛け算で見積もれます。自分の限界税率を知ることが、節税の第一歩です(税率表の正確な区分は国税庁「所得税の税率」をご確認ください)。
年収1000万円会社員の「不都合な真実」3つ
1. 給与所得控除が頭打ちになる
年収850万円を超えると給与所得控除は195万円で固定。年収が増えるほど、増えた分がほぼまるごと課税対象になっていきます。
2. 各種制度の「所得制限」を意識するゾーンに入る
高校の就学支援金など、所得制限のある制度のボーダーが見えてくるのがこの年収帯です。一方で、児童手当の所得制限は2024年10月分から撤廃されました。制度は毎年変わるので「うちは対象外」と思い込まず、毎年確認するのが鉄則です。
3. 源泉徴収で「税の痛み」を感じにくい
会社員は税金が給与天引きされるため、年間157万円も払っている実感がありません。痛みがないから対策もしない——これが一番もったいない状態です。私も数年前まではそうでした。
私が実際にやっている対策7つ(効果額つき)
ここからは、私が実際に使っている(使った)対策を、再現性の高い順に紹介します。詳細はそれぞれ個別記事で解説しています。
対策1:ふるさと納税(2025年の寄付額17万円)
実質負担2,000円で返礼品を受け取れる制度。私は2021年から毎年利用しており、2025年は限度額ぎりぎりの17万円を寄付しました。米や日用品を返礼品にすれば、家計の固定費がそのまま下がります。→ 詳細は「ふるさと納税完全ガイド」
対策2:医療費控除
出産(無痛分娩)、ICL、歯科治療と、わが家は高額医療費の当たり年が何度かありました。税率30%なら、対象医療費が10万円を超えた部分の約3割が戻る計算です。→ 詳細は記事03へ内部リンク
対策3:住宅ローン控除
新築マンション+35年ローンのわが家では、年末ローン残高に応じた控除を満額利用中。控除「率」は小さく見えて、税額から直接引ける(税額控除)ため効果は絶大です。→ 詳細は記事08へ内部リンク
対策4:外国税額控除(年間配当 約24万円)
米国株の配当には米国で10%源泉徴収されたうえ、日本でも課税される二重課税が発生します。私は2025年に約24万円の配当を受け取っており、確定申告で外国税額控除を申請して取り戻しています。
対策5:所得金額調整控除
年収850万円超で23歳未満の子がいる人が対象の控除。年末調整の書類に1行書くだけですが、知らずに空欄のままの人が本当に多い。まさに私たち子育て世帯のための控除です。
対策6:NISA(非課税投資)
節税というより「課税の回避」。通常、投資の利益には約20%課税されますが、NISA口座内なら非課税です。私は旧NISA時代から利用しています。
対策7:副業×青色申告(現在進行中)
会社員のまま開業届を出して事業を持つと、経費・青色申告特別控除という”事業主の武器”が使えるようになります。青色申告特別控除65万円が満額使えれば、税率30%の私の場合年19.5万円の節税。私はこの枠を取りにいくため、副業の黒字化に取り組んでいる真っ最中です。
まとめ:年収を上げるより、まず税率を知る
- 年収1050万円の手取りは約760万円。約290万円が税・社会保険料
- 自分の限界税率(私は30%)を知れば、あらゆる節税の効果額を「控除額×30%」で見積もれる
- 会社員でも使える対策は7つ以上ある。年末調整と確定申告で取り戻せるお金は想像より大きい
昇給で年収を50万円上げるのは大変ですが、控除を50万円分積み上げるのは、知識があれば今年からできます。まずは全体像として「会社員ができる節税対策 全リスト」をどうぞ。
※本記事の金額は私個人の概算例です。税額は個々の状況により異なります。最新の制度は国税庁・お住まいの自治体の公式情報をご確認ください。
